読んで読んで~!日本の学童ほいく
2018年12月13日
日本の学童ほいく12月号の特集は、「学童保育の父母会ってなぁに?」
父母会(保護者会)運営が大半の大阪市において、このテーマは今さら?!といった声が聞こえてきそうです。が、私はこのテーマに改めて父母会ってどんな組織なのかを考えるきっかけにしてみました。
本誌より抜粋すると「父母会・保護者会は、学童保育に通う子どもの保護者が集まってつくり、学童保育を支える組織。公営や法人運営など、運営主体がどこにあっても、保護者が自主的につくることができる。」とありました。ここでのポイントは「自主的に」という部分だと思います。大阪市では「自主的に」というよりも「必然的に」といった表現で父母会が組織化されているところも少なくないかと思います。このことから、保護者の負担が大きいと感じてしまうのかもしれません。
実は公設公営でも同じ悩みをもたれています。本誌に掲載されていた東京都の学童クラブ保護者会でも定例会議に積極的に「参加したい」「時間をつくりたい」と思える会議にするにはどうしたらいいのか、役員の間で考えられています。そのヒントとなる文面に「答えを出すための会ではなく、聞き合う会であることも大事な要素」といった交流の場であることの大事さを伝えられています。忙しい中ではついつい効率化を追求し、「報告だったらメールですむこと」と、定例会議の回数を減らそうという声も出ます(私が学童保育現役保護者時代に同じような議論が父母会でなされ、役員会議が年間で半数に減ってしまった経験があります。運営面でも指導員との関係性の部分でも風通しが悪くなった事を思い出します)。しかし、このクラブでは「顔の見える関係の心地よさ」を大切にしようという声も上がり、今でも月1回の父母会を続けられています。このことに、私はステキな関係性であるなあと感じました。こんなふうに父母会の大切さを表現できる学童保育が全国にたくさんあることを知り、嬉しくなりました。月刊誌「日本の学童ほいく誌」を是非、手にとって読んでみてくださいね。
城東区保護者OB 野口有美